7軸水槽解決内容

worksでもご紹介している7軸稼働水槽ですが、様々な技術を組み合わせた実験装置であり、多くの試行錯誤が行われた案件でもあります。
当時を振り返りながら今に活かされていることを少しづつご紹介させて頂きます。

まずはケーブルの取り扱いについて

基本的にCADで設計する際、ケーブルまで反映はしておりません。
それでも、本案件まではケーブルに関しては、後で整える方法でも成り立っておりました。
ただ、稼働軸が多く、防水仕様でスペースやケーブル長が限られた本案件では、テスト時にケーブルが絡まり稼働に支障をきたしてしまう問題が発生しておりました。

特にやっかいなのが回転軸稼働で、可動域を考慮するとケーブルをかなり余らせる必要があり、ケーブルが予想の出来ない動き方をし、固定しては全体の稼働テストをし、固定してはまた稼働確認し、とケーブルの取り回しに非常に苦労致しました。
それでも最終的にはなんとか必要可動域で成り立ちましたが、ケーブル、配線の大変さを知った初めての案件でもあったと思います。
今でもケーブル、配線をCADで完全に反映することまではしておりませんが、想定をして設計するようになり活かされております。

他にも多くの課題を抱えながら試行錯誤して進めておりましたが、おいおいご紹介させて頂きます。

なお、本案件はかなり苦労した案件で、納品日間近では社内での業務が終わってから夜中の11時頃に研究室に向かい、そこから一晩中設置調整を行い、昼に会社に戻って会社でしか出来ない業務を行い、また夜中に研究室に向かって朝まで作業、なんてこともありました。

そこまで対応していたのは、単純に納期に間に合わせるというのもありますが、この案件が学生さんの卒業研究で、実験を期日までに行わないと卒業出来ないという話を聞いており、絶対になんとかしなくてはという使命感が強かったと思います。
今では人も増え、案件によってはチームで動き、多くのことが対応出来るようになりましたが、いざというときはなんとかするという根本意識は今も社内に残っております。