エバチップ開発

本開発は、慶應義塾大学の佐藤洋平教授と共にエバネッセント波を簡単に発生させることのできる、安価な全反射試料照明装置の開発
次に、これを「Evanescent Wave For a Chip]通称Eva Chipとして製品化し、細胞等の遺伝子研究、ひいては再生医療の早期実現に貢献をすること
3つ目に、大変高価でこれまでエバネッセント波発生装置を使用できなかった研究者、開発者に使用していただくことを目的とした。

従来のエバネッセント波の生成方法は二つ

1つは対物レンズ方式です。
対物レンズ方式は油浸対物レンズの辺縁部からレーザー光を入射させてスライドガラス表面にエバネッセント光を生成させる方式です。
この方式は顕微鏡の落射照明ポートからレーザー光を導入するのみなので構築は簡単にできます。
しかし、使用レンズ倍率が60倍以上、油浸用レンズ使用に限られます。また、スライドガラスの材質、厚みも限定的です。金額も3000万以上と大変高価になっています。

2つ目はダブルプリズム方式です。
対物レンズ方式に比べ、レンズ、スライドガラスの制限がなく、観察スポットも広範囲になりますが、光学機器系の調節が非常に困難で、熟練の技術を必要としました。
エバネッセント波を簡単に発生させる全反射試料照明装置(EvaChip)のプロトタイプの開発に成功しました。

こちらは特許申請し、登録されています。(特許第6062980号)
次に、特殊な構造、複雑な機構を持たないEvaChipは価格も安く、これまで高価で使用できなかった研究者、開発者にも容易に使用してもらえるようになりました。